2012年11月18日

平凡な演奏も聴いてみる

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Jörg Faerber / Württemberg Chamber Orchestra Heilbronn

何だか昔風の演奏。特にその平凡さに味があるというわけではない定食屋のラーメンのような。別に不味いわけではないのだけれど。リズムももっさりしていて、4番の終楽章など個性的とすら言える。3番や6番はまあ曲に合っていなくもない。2, 4, 5番のようなソロが活躍するものは面白味も少なく、録音のせいか音の分離も悪い。全体として副交感神経が活性化するタイプ。

フェルバーとハイルブロンの室内オケと言えば、ルーカス・グラーフやアルゲリッチと共演したアルバムが有名だったし、こんな感じだったっけ、といくつか聴いてみる。アルゲリッチとのショスタコはまあいいとして、ハイドンのピアノ協奏曲はもっさり系。ソロとの共演じゃないハフナー・セレナーデあたりもやはりこのバッハと同じような傾向。現在は、Ruben Gazarian の指揮で活動してBayer Recordsからアルバムも出ているが、2010年のベートーヴェン交響曲全集が最新のようである。
Württembergisches Kammerorchester Heilbronn
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安心が第一?








Ludwig Güttler / Virtuosi Saxoniae

旧東独のトランペット奏者ギュトラーは自ら指揮棒をとったアルバムも多数録音している。器楽曲のみではなく、バッハの宗教曲も、更にモーツァルトあたりまで。

この演奏、一口で言えば安心の演奏。昔風といえば昔風だが、退屈さは感じない。もともとシュターツカペレ・ドレスデンの奏者を集めてギュトラーが編成したオーケストラだそうで、フレーズのひとつひとつまで心配りが効いた演奏。全体的な印象としては、ロス・ポプルと同じカテゴリーになりそうだが、イギリスとドイツの差というか、響きも少しくぐもった落ち着いたもの。それでも4番の第3楽章のように、軽妙洒脱に飛ばすところもあって大きな魅力となっている。6番も落ち着いた響きと、エッジに不足の無いアーティキュレーション。曲の配置順が変わっていて、1, 3, 5, 4, 6, 2番となっている。ギュトラーのソロ(コルノ・ダ・カッチャ使用とのこと)で締めるためか。さて、ポプルとギュトラー、別に二者択一の必要は無いのだが、個人的にどちらか採るならギュトラーか。だが価格が高い。上記のようなデザインの廉価盤仕様なら、2枚組になっているオリジナルに近いデザインのほう良い。HMVで売っていて、こちらの方が安い。guttler.jpg

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2012年11月17日

廉価盤専門だなんて





再開第一号で聴いたのは、Ross Pople 指揮 London Festival Orchestra のもの。1995年録音。この時期の Arte Nova レーベルの常連という感じで、いくつもの録音がある。当時は、Arte Novaといっても国内盤1000円、輸入盤でも700円くらいしていたか。ジンマンのベートーヴェン等が出てくるまでは、安物レーベルという印象もあったけれど、意外と拾いものもあった。でも、ポプルのブランデンブルグが意外と良いとは思わなかった。まず、どの曲もスピード感、というよりストレートな推進力に溢れている。現在の演奏からすると、決して物理的に速いわけではない。現代楽器の演奏だが、さっぱりした響き。苦手な1番も飽きずに聴けた。3番の2つの楽章の間には、BWV1019のソナタをちょっと入れてある。4番もブロックフレーテじゃなくて普通のフルートだが、瑞々しくて好感が持てる。地味目な6番も、くぐもった雰囲気は皆無で爽やかに締めくくっている。

名盤揃いで、その名盤がまた昨今は価格破壊状態になっているので、わざわざポプルのアルバムをクリックする人がどのくらいいるかはわからないけれど、普段聴きのブランデンブルグとしてはこれはこれで案外いけるという印象。

ちなみに、London Festival Orchestra というのは幽霊オケではなく、ちゃんと活動している。
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2012年11月15日

再開予定

長い間、放置状態にありましたが、毎日何人かの方々に訪問頂いているようでした。出来れば年内に解散、じゃなくて、新しい記事を掲載できればと思います。また、そのほかの曲の聴き比べも出来ればと思いますが、それば別のブログを立てるかもしれません。よろしくお願いいたします。
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2009年08月30日

最初の古楽器演奏?

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Nikolaus Harnoncourt / Concentus Musicus Wien

1964年くらいの録音なので、恐らく初めてのピリオド楽器とアプローチによる演奏として名高いアーノンクールの名盤。彼はその後、1982年に映像作品としては再録音していてDVD化もされた。CDとしての再録音は無い、と言っている間にCDメディア自体が廃れてきてしまい・・・

テンポこそ、その後のアドレナリンを放出しまくり交感神経ビンビンの「ピリオドアプローチ」を経験した耳からすると、こんなに鄙びていたのかというくらいおっとりしているのに驚く。

しかし、音は間違いなく古楽器のもので、40年以上たったのに古い感じがしない。ややゆったりめのスピードにより、むしろじっくりと倍音の多いきらびやかな響きが味わえるくらいで、退屈さとは無縁の演奏。

本当に新しかったものは、そう簡単に古くはならない。
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サヴァールを捜せ

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Jordi Savall / Le Concert des Nations

このオリジナル・ジャケットはもとより、その後の新装版も廃盤となり、CDショップで入手することは不可能になっているらしい。手軽に聴ける手段としては、Napster の定額サービス利用。サヴァールの個人レーベルである Aliavox の新譜が続々ラインナップされていたが、最近、このブランデンブルグも含めて、Astree時代の多くの録音が加わった。

響きは古楽器そのものだし、スピードもやや速め。アクセントも小気味よく切れる。しかし、どことなく「天然入り」というか、開放的で救われる部分がある。ゴリゴリでもキビキビでもバリバリでもなく、颯爽としてほんわか、と言う風情。20年近く前の古楽器演奏CDはあまり売れないかも知れないが、オンライン化でそのような演奏がリヴァイヴァルするというのは何と素晴らしいことか。
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2009年05月18日

マックス・レーガーによるピアノ編曲

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Piano Duo Evelinde Trenkner, Sontraud Speidel

マックス・レーガーによるピアノ編曲版。レーガーは管弦楽組曲も全部ピアノ編曲している。

私はこの音楽がものすごく好きである。あのブランデンブルクがピアノ連弾で奏されるというだけで、もう血沸き肉躍ってしまうのだが、それだけではなく、ここでは、バッハを聴くという体験を改めて実感出来る。ピアノという楽器は別に好きではない。リストもショパンもピンと来ないくらいピアノ音痴である。まあ、それはどうでもいい。

バッハの音楽のハイパー・ミュージック性というか、脱音楽的音楽性というか(訳がわからなくなってきた)、このピアノ編曲はひとつのオリジナルとして存在してるような。

ベートーヴェンの交響曲のリスト編曲とか、ブラームスの自身による交響曲編曲とかとはまた違ったものを感じる。

演奏はとても難しいらしいのだが、もっと演奏されて欲しい。カティア&マリエール・ラベックに期待・・・

それより、グレン・グールドの多重録音による演奏なんてのがあったら初夢ディスクである。
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2009年05月10日

ハノーヴァー・バンド

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Anthony Halstead conducts Hanover Band

すらすらと心地良く流れるブラデンブルク。爽やかな朝にどうぞ、という感じ。特に味わいとか発見とか驚きとかがあるわけではなく、と言って退屈では全くない。イギリス流ということなのか。軽妙だが軽薄にならない2番あたりが真骨頂。5番のベズノシウクのフルートが軽いだけではないいい味わいを出している。
posted by BIANCO at 22:49| Comment(0) | ピリオド楽器 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ヘルムート・コッホ

LINKLINK
Helmut Koch conducts Kammerorchester Berlin

ジャケット写真使えるのでアマゾン・リンク使ってますが、これなら国内盤の
http://www.hmv.co.jp/product/detail/699130
HMVあたりで買った方が安い。70年、コッホの2回目の録音。

燻し銀の響きとか言って往年の愛好家には人気があるのでしょうが、私はもういいかな。落ち着いた立派な演奏で、曲を味わうには何の不足も文句も無いのですが。癒し系か。四角四面な4番あたりは不思議な魅力もある。6番とか、意外とシャキっとしてる。結局、時々聴いてしまうかも知れない。
posted by BIANCO at 22:36| Comment(0) | 現代楽器 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月09日

イル・ジャルディーノ・アルモニコ

LINK
Il Giardino Armonico

ヴィヴァルディあたりでは過激系演奏で話題になったイル・ジャルディーノ・アルモニコだが、ここではちょっと聴きには軽妙洒脱なバッハを聴かせる。きびきびはしてるのだが、決してドイツ勢のようにグシッグッシッと力を込めて刻むようなことはしない。パラリラパラリラと上方漫才のように流していくのである。

でも、難儀であることの総量は変わらないのだよ、実は。

笑い飛ばすことも、すかっとすっきりし尽くすことも出来なんだ。たとえば、4番のまとわりつくようなバイオリンを聴いてみたまえ。

6番の軽やかに推進する虚無は何だろう。通奏低音のリュートが、また・・・

微妙に癒されたのであった、まる。
posted by BIANCO at 23:59| Comment(0) | ピリオド楽器 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

アドルフ・ブッシュ

LINK
Adolph Busch conducts Busch Chamber Players

古色蒼然ついでにアドルフ・ブッシュまで聴いてみた。SP復刻である。針音も聞こえる。

でも、決して「エキゾチック」ではなかった。バッハの音楽を聴いた、という感想だけが残った。4番なんか、ほんとに活き活きしてる。今、ここで演奏を聴いたら本当に引き込まれそう。なんだろう、これは。驚いた。

フルートはマルセル・モイーズだぜ、ピアノは若き日のルドルフ・ゼルキンだぜ、なんてことも特に意識せず。その5番は、最初ちょっと退屈してしまったが、終楽章など聴かせるじゃないか。

おじいちゃんの使ってた無印良品。
(もし「無印良品」がそこまでもつとして)

こういう経験は忘れちゃいけないと思う。
時代を超えて、ミューズの神様の前で謙虚になること。

posted by BIANCO at 23:35| Comment(0) | 現代楽器 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ヘルマン・シェルヘン

LINK
Hermann Scherchen conducts Vienna State Opera Orchestra

ヘルマン・シェルヘンのバッハは受難曲、ミサ曲、管弦楽組曲からカンタータ(BWV198なんてのも)まで残されていて、今の耳にも聴くに耐えるというか、結構いいのだが、ブランデンブルグは・・・

すげー、おそーい。こりゃすごい。古色蒼然に近いかも。曲によっては退屈の極み。

好事家的には、あるいは珍しモノ好きには良い。音楽体験としては、こういうのもアリかと。

何も、いまふうの、さっそうとした、面白い、快い、異化作用とかタコ作用がある演奏だけがバッハじゃないのだ。

好きなものだけ聴いてちゃいかんのだ。
posted by BIANCO at 23:07| Comment(0) | 現代楽器 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月08日

コンバッティメント・コンソート・アムステルダム

LINK
the Combattimento Consort Amsterdam

現代楽器かそれに近い楽器を使い、奏法は音楽が生まれた時代のもので演奏するというユニークなアンサンブル。あえて古楽器を使わないということのメリットは何だろうか。わざわざ操りにくい古楽器を使わず、その分のリソースを奏法や表現に向けることで、より完成度の高い心に響く音楽を創るということか。

そういう算術による結果かどうかはわからないが、このブランデンブルクは素晴らしい。中庸のテンポで、特に刺激的に演奏しているわけではない。音質も中域寄りで落ち着いている。しかし、声部のバランスが絶妙で音楽のすべての瞬間に発見があり、アーティキュレーションやリズムにも自然な工夫とひらめきを感じさせる。力強い前進の力も持っている。奇抜というのではなく、真っ当に個性的。

これこそ、新時代のスタンダードではないだろうか。
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2009年05月07日

ベルリン古楽アカデミー

LINK
Akademie für alte Musik Berlin

日本のアマゾンには無いが、海外では廉価盤として入手可能。

ピリオド楽器だが、3番の第3楽章のような一部を除いてそれほどハイ・スピードではなく、重心の低い響きもあって、きらびやかな雰囲気は無い。しかし、管楽器を始めとする粗野に感じるほどの生々しい音色や、不均一なダイナミクスの変化、テンポの溜め、など聴きどころが多く、新たな発見がある。しかもそれらが、あざとさを感じさせずに納得して聴かせるのだからただものではない。

時折出して聴きたくなる味わいのある演奏。
posted by BIANCO at 22:39| Comment(0) | ピリオド楽器 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

カラヤン ベルリン・フィル

LINK
Karajan conducts Berliner Philharmoniker

日本のアマゾンには無いようなので写真だけ。現在入手するならデザインの異なる廉価盤になっているが、これはオリジナル・ジャケットの方。

緩徐楽章の濃厚な表情でたっぷり歌わせるのがカラヤンらしいのかも知れないが、これはちょっとひどい。バロック音楽だろうが何だろうが、こういうのが好きなんだ、というのも趣味の世界なので大ありなのだけれど。両端楽章はそれほどの個性は感じないものの、まあ立派な演奏でそれなりに聴ける。

お前は明日からブランデンブルクの演奏はこれしか聴いちゃいけないと言われたらしょうがないのでこれを聴くだろうけど、選べるんだったら選ばない演奏。
posted by BIANCO at 22:24| Comment(0) | 現代楽器 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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